トピックス

お葬式の知識やマナー、宗派や喪主のこと、そして終活など、
知っておくべき情報をお届けします。ぜひ活用ください。

解剖の種類と違い:司法・病理・行政・承諾解剖の目的、実施理由、結果まで徹底解説

「なぜ、この方が亡くなったのだろう…」

大切なご家族や近親者が亡くなられた際、その死因について疑問や不安を感じることは少なくありません。特に、突然の死や予期せぬ出来事があった場合、正確な死因を知りたいと願うのは自然なことです。しかし、「死亡後解剖」と聞くと、司法的な手続きや専門的なイメージが先行し、自分たちには関係のないこと、あるいはどのように進むのか分からない、と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、そんな皆様の疑問にお応えするため、「死亡後解剖」の種類、それぞれの目的、実施される理由、そしてそれらがどのように違うのかを、専門的な知識を分かりやすく解説します。司法解剖、病理解剖、行政解剖、承諾解剖といった、それぞれの解剖が持つ役割を理解することで、死因究明の重要性やプロセスへの理解を深め、抱えている不安を解消する一助となれば幸いです。この記事を読み終える頃には、死因究明に関する疑問が解消され、納得感を持って次のステップに進むための一歩を踏み出せるはずです。

死亡後解剖とは?その目的と重要性

大切な方が亡くなられた際、その死因に疑問や不安を抱くことは、誰にとってもつらく、自然な感情です。特に、突然の死や予期せぬ出来事であった場合、「なぜ、この方が亡くなったのだろう」という問いは、心の整理をつける上で非常に重要となります。このような時、死因究明の一つの手段として行われるのが「死亡後解剖」です。

死亡後解剖は、単に体の内部を調べるだけでなく、故人様の死の真相を明らかにし、残されたご家族の疑問や不安を解消する大きな役割を担っています。また、医学の進歩や公衆衛生の向上にも貢献する、社会的に重要な行為でもあります。医療過誤の疑いや法的な手続きが必要となるケースなど、その必要性は多岐にわたります。

解剖の定義:そもそも「解剖」とは何か

「解剖」とは、医学的な目的のために、ご遺体の内部を外科的に開いて詳細に観察し、死因や病気の進行状況、身体に生じていた変化などを詳しく調べる行為を指します。一般的には、ご遺体の外見だけでは判断できない情報を得るために行われます。

死亡後解剖は、単に体の状態を確認するだけでなく、目に見えない病変や損傷、薬物の影響などを科学的に分析することで、故人様の死に至った正確な経緯や原因を特定することを目的としています。この行為によって得られる情報は、ご家族の心の整理はもちろん、社会における様々な問題解決にも役立てられています。

死亡後解剖の主な種類とそれぞれの特徴

死亡後に行われる解剖には、その目的や実施される状況によっていくつかの種類があり、それぞれが異なる役割を担っています。死因究明は、個人の尊厳を守るだけでなく、医学の進歩や公衆衛生の維持、さらには社会の安全確保にも不可欠です。ここでは、主要な4つの解剖、「病理解剖」「司法解剖」「行政解剖」「承諾解剖」について、それぞれの特徴と目的を詳しく解説します。

まず、各解剖の種類と目的、主な実施基準、実施主体を以下の表で比較してみましょう。

死亡後解剖の主な種類と目的・実施基準の比較

種類目的主な実施基準実施主体
病理解剖生前の診断・治療の妥当性検証、病態解明、医学研究・教育遺族の同意、病院からの依頼病院の病理医
司法解剖犯罪捜査のための死因・死亡状況の究明犯罪性が疑われる不審死、変死体法医学者
行政解剖公衆衛生上の死因究明、身元不明遺体の特定、監察医制度に基づく死因究明犯罪性なし、死因不明、身元不明、公衆衛生上重要(感染症など)監察医
承諾解剖医学研究、医学生の教育、解剖学の発展遺族の同意、本人の生前の意思表示大学の解剖学研究者

病理解剖(臨床病理解剖)

病理解剖は、故人様が生前に罹患されていた病気の診断や治療が適切であったかを検証し、死に至るまでの病態を詳細に解明することを目的として行われます。主に病院内で、ご遺族の同意のもと、病院の病理医によって実施されます。この解剖は、単に死因を特定するだけでなく、病気の進行メカニズムや薬の効果、合併症の有無などを深く探求することで、今後の医療の質の向上や新たな治療法の開発に大きく貢献します。例えば、難病で亡くなられた患者様の解剖を通じて、その病気の未解明な部分が明らかになり、将来の患者様へのより良い医療提供に繋がることも少なくありません。

司法解剖

司法解剖は、犯罪の疑いがある不審死や変死体、あるいは事故死など、法的な観点から死因や死亡状況を究明する必要がある場合に実施されます。警察や検察からの依頼に基づき、法医学の専門家(法医学者)によって行われ、その結果は刑事事件の捜査において重要な証拠となります。例えば、外傷性の死因や中毒死が疑われるケースでは、司法解剖によって死亡に至る経緯や凶器の種類、死後経過時間などが詳細に調べられ、事件解決の糸口となります。この解剖は、犯罪の真相解明と公正な法の執行に不可欠な役割を果たします。

行政解剖

行政解剖は、犯罪性が疑われないものの、死因が不明な場合や、公衆衛生上重要な死因(例えば、感染症の流行が疑われるケース)の究明、あるいは身元不明遺体の特定などを目的として行われます。監察医制度のある地域では、監察医の判断によって実施されます。この解剖は、社会全体の安全や健康を守るために重要であり、例えば、未知の感染症による死亡が疑われる場合、行政解剖によってその病原体を特定し、感染拡大防止策を講じるための情報が得られます。また、身元不明の遺体を特定し、故人様の尊厳を確保する上でも重要な役割を担います。

承諾解剖(研究・教育目的など)

承諾解剖は、ご遺族の同意、あるいは故人様が生前に意思表示されていた場合に、医学研究や医学生の教育のために行われる解剖です。大学の解剖学教室などで、解剖学研究者によって実施されることが一般的です。この解剖は、人体の構造や病気のメカニズムを深く理解するための貴重な機会を提供し、次世代の医療従事者を育成する上で欠かせません。例えば、特定疾患の研究のために行われることもあり、これにより病気の根本原因の解明や新しい治療法の開発に繋がる可能性があります。承諾解剖は、直接的な死因究明だけでなく、長期的な医学の発展と人類の健康福祉に貢献する重要な役割を担っています。

なぜ解剖が必要?実施される理由と判断基準

大切な方が亡くなった際、その死因について疑問や不安を抱くことは自然なことです。しかし、「なぜ解剖が必要なのか」「どのような場合に解剖が行われるのか」という疑問を持つ方も少なくありません。ここでは、解剖が必要とされる具体的な理由と、それぞれの解剖が実施される際の判断基準について解説します。死因究明は、個人の納得感だけでなく、医学の発展や社会の安全にも深く関わる重要な意味を持っています。

死因究明の重要な意義

解剖による死因究明は、単に亡くなった原因を特定するだけでなく、多岐にわたる重要な意義を持っています。

  • 個人の納得と安心: 遺族にとって、愛する人の死がなぜ起こったのか、その原因を正確に知ることは、悲しみを乗り越え、心の整理をつける上で非常に重要です。特に、突然の死や予期せぬ死の場合、納得のいく説明がなければ、長期にわたる精神的な負担となることがあります。
  • 医療の質の向上と医療過誤の検証: 病院で亡くなった方の病理解剖は、治療の効果や合併症の有無、診断の正確性を検証する貴重な機会となります。これにより、医療の質の改善に繋がり、将来の患者さんへのより良い医療提供に貢献します。また、医療過誤の疑いがある場合には、客観的な事実に基づいてその有無を判断するための重要な証拠となります。
  • 公衆衛生と社会の安全確保: 感染症による死亡や、中毒、災害など、社会全体に影響を及ぼす可能性のある死因の場合、解剖によって原因を特定することは、感染拡大の防止策や再発防止策を講じる上で不可欠です。例えば、新型ウイルスの特性解明や、未解明の病気の原因特定など、公衆衛生の観点から重要な役割を果たします。
  • 法的な問題解決と公正な社会の維持: 犯罪の疑いがある場合や、事故、労災など、法的な責任が問われる可能性がある死亡においては、司法解剖や行政解剖がその真実を解明する鍵となります。正確な死因の特定は、刑事事件の捜査、民事訴訟、保険金請求、労災認定など、公正な社会を維持するための基盤となります。
  • 医学の発展と教育: 解剖は、病気のメカニズムの解明、新しい治療法の開発、診断技術の向上など、医学研究に不可欠な情報を提供します。また、医学生や若手医師にとっては、人体の構造や病変を直接学ぶ貴重な教育機会となり、将来の医療を担う人材育成に貢献します。

各解剖が実施される具体的な理由と判断基準

前述したように、解剖にはいくつかの種類があり、それぞれ異なる目的と実施基準を持っています。

  • 病理解剖(臨床病理解剖):
    • 理由: 病院で治療中に亡くなった患者さんの死因や病態を正確に究明し、診断や治療が適切であったかを検証するため。
    • 判断基準: 遺族の承諾が得られた場合に実施されます。主治医が病理医と相談し、医学的な必要性を判断します。
  • 司法解剖:
    • 理由: 犯罪の疑いがある死亡や、死因が不明な不審死の場合に、その真実を解明するため。殺人、傷害致死、自殺、事故死など、事件性の有無を判断し、証拠を収集します。
    • 判断基準: 警察や検察の判断により、裁判官が発行する鑑定処分許可状に基づいて実施されます。遺族の承諾は不要です。
  • 行政解剖:
    • 理由: 犯罪性はないものの、死因が不明な変死体や、公衆衛生上の観点から死因究明が必要とされる場合に、その原因を究明するため。災害死、中毒死、感染症死などが含まれます。
    • 判断基準: 監察医の判断や、警察署長からの嘱託に基づいて実施されます。遺族の承諾は必須ではありませんが、説明は行われます。
  • 承諾解剖(研究・教育目的など):
    • 理由: 医学の発展や教育のため、特定の病気の研究や医学生の実習などに利用するため。
    • 判断基準: 生前に本人の意思表示があった場合、または遺族の明確な承諾が得られた場合にのみ実施されます。

このように、解剖は個人の尊厳を守り、社会の公正と安全を確保し、そして未来の医療を切り拓くために不可欠なプロセスです。それぞれの解剖が持つ役割を理解することは、死因究明の重要性を深く認識することに繋がります。

各解剖の実施主体と責任者

死亡後解剖は、その種類によって実施を指示する主体や、実際に解剖を行う責任者が異なります。それぞれの解剖が持つ法的な位置づけや目的に応じて、明確な役割分担がなされています。

病理解剖(臨床病理解剖)

病理解剖は、患者さんが亡くなられた病院が主体となって実施されます。解剖の指示は、患者さんの診療を担当していた臨床医が行い、その実施責任は病院長にあります。実際に解剖を行うのは、病理診断科に所属する病理医です。病理医は、病気の診断や治療効果の判定を専門とする医師であり、故人の病気の全体像を医学的に解明する役割を担います。

日本病理学会

司法解剖

司法解剖は、刑事事件性が疑われる死体について、警察や検察といった捜査機関からの要請に基づき実施されます。解剖の指示は、検察官または裁判官が発行する「鑑定処分許可状」によって行われ、その法的責任は捜査機関にあります。解剖の実施は、大学の法医学教室や監察医務院などに所属する法医学医が担当します。法医学医は、死因や死亡推定時刻、損傷の有無などを医学的に鑑定し、事件の真相究明に貢献します。

司法解剖の実施 司法解剖の実【PDF】

行政解剖

行政解剖は、犯罪性の疑いは低いものの、死因が不明確である場合や、公衆衛生上の観点から死因究明が必要とされる場合に、行政機関が主体となって実施されます。具体的には、監察医制度のある地域(東京都23区、大阪市、名古屋市など)では監察医が、それ以外の地域では警察署長からの嘱託を受けた大学の法医学教室の医師などが担当します。解剖の指示は、監察医または警察署長が行い、その責任は行政機関にあります。公衆衛生の維持や地域住民の健康を守るための重要な役割を担います。

福岡大学「福岡大学医学部法医学教室」公式サイト │ ご遺族の皆様へ

承諾解剖(研究・教育目的など)

承諾解剖は、故人や遺族の生前の意思に基づき、医学研究や医学生の教育のために行われる解剖です。実施主体は、解剖を必要とする大学病院や研究機関となります。解剖の指示は、当該機関の長や研究責任者が行い、その責任も機関に帰属します。実施するのは、大学の解剖学教室や病理学教室に所属する医師や研究者です。この解剖は、個人の死因究明というよりは、医学全体の発展や次世代の医療人材育成に貢献することを目的としています。

死亡後解剖のプロセス:どのように行われるのか

死亡後解剖は、種類によって実施される状況や主体は異なりますが、一般的な流れとしていくつかのステップを経て行われます。ここでは、解剖が行われる際の基本的なプロセスを簡潔に解説します。

1. 遺族への説明と同意(必要な場合)

病理解剖や承諾解剖の場合、まず医師から遺族に対して解剖の必要性や目的、方法について詳細な説明が行われます。遺族が内容を理解し、書面で同意することで解剖が実施されます。司法解剖や行政解剖では、法的な根拠に基づいて行われるため、遺族の同意は必須ではありませんが、説明は行われます。

2. 遺体の搬送と準備

解剖の決定後、遺体は専門の設備が整った施設(大学病院の病理部、監察医務院、警察の施設など)へと搬送されます。解剖前には、身元確認や遺体の状態確認、X線撮影などの検査が行われることがあります。

3. 解剖の実施

法医学者や病理医といった専門医が、解剖を行います。解剖は、病変や損傷の有無、臓器の状態などを詳細に観察し、記録しながら慎重に進められます。必要に応じて、組織の一部を採取して病理組織学的検査に回したり、体液や臓器の一部を採取して毒物検査や微生物検査などに追加で送ったりすることもあります。この段階で、死因や病態に関する重要な情報が収集されます。

4. 遺体の処置と返還

解剖が終了した後、遺体は丁寧に縫合され、外観が整えられます。その後、遺族に返還され、葬儀などの次の段階へと進められます。

5. 報告書の作成と結果の通知

解剖医は、解剖で得られた所見や検査結果を総合的に判断し、「解剖報告書」を作成します。この報告書には、死因や病態に関する詳細な情報が記載されます。病理解剖や承諾解剖の場合は、担当医を通じて遺族に結果が説明されます。司法解剖や行政解剖の結果は、捜査機関や行政機関に提出され、必要に応じて遺族にも開示されます。

解剖の結果について:いつわかる?どう活用する?

死亡後解剖は、故人の死因を特定し、ご遺族の疑問を解消するだけでなく、医学の発展や社会の安全に寄与する重要なプロセスです。ここでは、解剖結果がいつ頃判明し、どのように通知されるのか、そしてその結果がどのように活用されるのかを解説します。

解剖結果の判明時期と通知方法

解剖の結果が判明するまでの期間は、解剖の種類や検査内容によって大きく異なります。

  • 速報的な情報: 解剖直後に肉眼で確認できる所見や、簡易的な検査で判明する死因については、数日から1週間程度でご遺族や関係機関に伝えられることがあります。特に、司法解剖や行政解剖では、事件性や公衆衛生上の緊急性がある場合、速やかな情報共有が求められます。
  • 詳細な結果: 組織を顕微鏡で詳しく調べたり、病原体検査、薬毒物検査など特殊な検査が必要な場合は、数週間から数ヶ月かかることも珍しくありません。特に、原因が特定しにくいケースや、複数の検査を組み合わせる場合は、より多くの時間を要します。

結果の通知は、解剖を指示した機関(警察、検察、医療機関など)から、ご遺族や関係者に対して行われます。通常は書面での報告が主ですが、内容によっては医師や担当者から直接説明が行われることもあります。

解剖結果の多様な活用

解剖によって得られた死因や病態に関する情報は、多岐にわたる場面で活用されます。

1. ご遺族の心の整理と納得

最も直接的な活用は、ご遺族が故人の死を受け入れ、心の整理をする一助となることです。「なぜ亡くなったのか」という根本的な疑問が解消されることで、不必要な後悔や自責の念から解放され、前向きに故人を偲ぶことができるようになります。

2. 法的手続きや保険金請求

正確な死因が証明されることは、様々な法的手続きにおいて不可欠です。

  • 保険金請求: 死亡保険金や医療保険の請求において、死因が明確に記載された死亡診断書や死体検案書は重要な証拠となります。特に、不慮の事故死や自殺、病死など、死因によって保険金の支払額や適用条件が変わる場合、解剖結果が大きな意味を持ちます。
  • 相続: 遺産相続の手続きにおいても、故人の死亡を証明する公的な書類として活用されます。
  • 労災認定: 業務中の事故や過労死など、労働災害の認定には、仕事と死因の因果関係を医学的に証明する必要があります。解剖結果は、その判断材料として極めて重要です。
  • 医療過誤の検証: 医療行為に起因する死亡が疑われる場合、解剖は医療過誤の有無を客観的に判断するための重要な証拠となります。これにより、医療機関の責任追及や、再発防止のための改善策検討に繋がります。

3. 医学の発展と公衆衛生

個々の解剖結果は、集積されることで医学全体の進歩に貢献します。

  • 病気の解明と治療法の開発: 珍しい病気や難病の解剖例は、その病気のメカニズム解明や新しい治療法の開発に役立ちます。また、既知の疾患であっても、治療効果の評価や合併症の分析など、より深い理解に繋がります。
  • 新しい感染症対策: 新型インフルエンザや新型コロナウイルス感染症のような新たな感染症が発生した場合、死亡者の解剖は、病原体の特徴、感染経路、病態生理などを把握するための重要な情報源となります。これにより、ワクチン開発や感染拡大防止策の立案に貢献します。
  • 社会の安全と犯罪捜査: 司法解剖や行政解剖の結果は、犯罪捜査の進展に不可欠であり、社会の安全維持に貢献します。また、事故の原因究明にも役立ち、再発防止のための安全対策強化に繋がることもあります。

このように、死亡後解剖の結果は、個人の疑問解消から社会全体の発展まで、幅広い範囲で重要な役割を担っています。

死亡後解剖にかかる費用と負担者

死亡後解剖にかかる費用は、その解剖の種類によって大きく異なります。特に、誰が費用を負担するのかは、解剖の目的や実施の判断主体によって定められています。ここでは、それぞれの解剖にかかる費用と、その負担者について詳しく解説します。

司法解剖と行政解剖の場合

司法解剖および行政解剖は、犯罪捜査や公衆衛生上の必要性といった社会的な要請に基づいて実施されるため、基本的に公費(国や地方自治体)で賄われます。遺族が直接費用を負担することはありません。これは、個人の意思とは関係なく、公益のために行われる性質を持つためです。

病理解剖(臨床病理解剖)の場合

病理解剖は、生前の診断や治療の妥当性を評価し、医学の進歩に寄与することを目的として、医療機関の依頼によって行われます。この費用は、原則として依頼元の医療機関が負担します。通常、患者や遺族に費用が請求されることはありません。ただし、非常に稀なケースでは、特定の研究目的などで遺族の同意を得て実施される場合、その費用負担について事前に説明があることも考えられます。

承諾解剖(研究・教育目的など)の場合

承諾解剖は、医学教育や研究のために、故人や遺族の同意を得て実施されるものです。この解剖にかかる費用は、通常、解剖を依頼した研究機関や大学、病院が負担します。遺族が費用を負担することは基本的にありません。承諾解剖は、医学の発展に貢献する崇高な行為であり、遺族に経済的負担をかけることなく行われるのが一般的です。

このように、死亡後解剖の費用負担は、その解剖がどのような目的で、誰の判断によって行われるかによって明確に区別されています。遺族が不当な費用を請求されることはほとんどなく、もし疑問を感じた場合は、速やかに担当の医師や関係機関に確認することが重要です。

死亡後解剖に関するよくある疑問(Q&A)

死亡後解剖に関して、ご遺族や関係者の方々からよく寄せられる疑問にお答えします。これらの情報が、皆様の疑問や不安の解消の一助となれば幸いです。

Q1:解剖によって遺体の状態は大きく変わりますか?

A1:解剖は、ご遺体を可能な限り丁寧に扱うことを前提に行われます。切開は行われますが、通常は衣服を着用すれば外見上は分からなくなるように修復されます。ご遺体の尊厳に配慮し、専門の技術者が慎重に処置を行いますのでご安心ください。

Q2:宗教上の理由で解剖を避けたい場合はどうなりますか?

A2:宗教上の理由で解剖を避けたいというお気持ちは理解できます。しかし、死因究明の必要性が高い場合(特に犯罪が疑われる司法解剖や、感染症の拡大を防ぐための行政解剖など)は、個人の意思だけでは解剖を拒否できないケースがあります。まずは警察や医師にご相談いただき、状況を説明することが重要です。承諾解剖の場合は、ご遺族の同意が前提となります。

Q3:解剖を拒否することはできますか?

A3:解剖の種類によって、拒否の可否は異なります。

  • 司法解剖・行政解剖: 犯罪の有無や公衆衛生上の重大な理由がある場合、ご遺族の同意がなくても強制的に行われることがあります。これは社会の安全や公益を守るために必要な措置とされています。
  • 病理解剖・承諾解剖: これらはご遺族の同意(承諾)があって初めて実施されるため、拒否することが可能です。

Q4:解剖の結果に納得できない場合、異議申し立ては可能ですか?

A4:解剖結果に疑問や不満がある場合、異議申し立てや再鑑定を求めることは可能です。ただし、そのためには具体的な根拠や新たな証拠が必要となることがほとんどです。まずは、解剖を行った担当医や関係機関に詳細な説明を求め、疑問点を解消することが第一歩となります。法的な問題が絡む場合は、弁護士などの専門家に相談することも検討してください。

Q5:解剖の結果は誰に伝えられますか?

A5:解剖の種類によって、結果が伝えられる範囲や方法は異なります。

  • 司法解剖: 主に捜査機関(警察、検察)に報告され、必要に応じてご遺族にも伝えられます。
  • 行政解剖: 行政機関(監察医務院など)に報告され、ご遺族にも死因が伝えられます。
  • 病理解剖・承諾解剖: 依頼した医療機関を通じて、ご遺族に詳細な結果が説明されます。

いずれの場合も、ご遺族には死因に関する重要な情報が提供されるのが一般的です。

まとめ:死因究明がもたらすもの

この記事では、死亡後に行われる様々な解剖の種類、それぞれの目的、実施される理由、そしてそのプロセスについて詳しく解説してきました。司法解剖、病理解剖、行政解剖、承諾解剖といった解剖が、それぞれ異なる背景と目的を持って行われ、死因究明において不可欠な役割を担っていることをご理解いただけたかと思います。

死因究明は、単に医学的な原因を特定するだけでなく、遺されたご家族の心の整理にも深く関わります。なぜ大切な人が亡くなったのか、その原因を知ることは、悲しみを乗り越え、納得して次のステップに進むための大切な一歩となるでしょう。

また、解剖によって得られる知見は、医療の進歩、公衆衛生の向上、法と正義の実現にも大きく貢献しています。未知の病気の解明、感染症対策、医療安全の確保、そして犯罪捜査における真実の究明など、その影響は多岐にわたります。

大切な方を亡くされた際、死因に関する疑問や不安は尽きないものです。しかし、この記事を通して、死亡後解剖が持つ意義と重要性、そしてそのプロセスについて理解を深めていただけたのであれば幸いです。皆様が抱える疑問が少しでも解消され、安心感を持って未来へと進むための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。

もしもの時の安心を、今、あなたに。

  • 株式会社ライフサポートグループは、家族葬専門の「もみじ会館」をはじめ、「早良直葬センター」「大橋直葬センター」にて、低価格で良心的な葬儀サービスを提供しております。

    突然のことで心が落ち着かない、そんな時でも安心して任せられる、きめ細やかなサポートをお約束いたします。

    こんなお悩みありませんか?

    • 「費用を抑えて、心温まる葬儀をしたい」
    • 「直葬や家族葬について詳しく知りたい」
    • 「生前のうちに葬儀の準備をしておきたい」

    ライフサポートグループにお任せください。

    私たちは、お客様一人ひとりのご希望に寄り添い、納得のいく葬儀のお手伝いをいたします。生前契約サービスもご用意しており、お元気なうちから安心して葬儀の準備を進めることができます。

    まずは、お気軽にご相談ください。

    経験豊富なスタッフが、お客様のお悩みに丁寧にお答えいたします。

    家族葬もみじ会館] [092-477-0033] [福岡市南区高木1-16-27]

    [大橋直葬センター] [もみじ会館内]

    [早良直葬センター] [092-600-2632] [福岡市早良区飯倉3-1-26]

    株式会社ライフサポートグループ [0120-78-1059]

    【公式】福岡市の家族葬ライフサポート

    LINE相談お問い合わせ

トピックス一覧へ戻る