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2025年11月30日
「おこぞり」って何? 仏教の儀式を初心者向けに解説! 意味、手順、法名のこと

「おこぞり」という言葉を聞いたことがありますか? 仏教に少しでも興味がある方なら、一度は耳にしたことがあるかもしれません。しかし、その意味や具体的な内容については、よく分からないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、宗教における「おこぞり」とは何か、その意味や儀式の手順、法名のことなど、初心者の方にも分かりやすく解説します。 帰敬式との違いや、現代社会における「おこぞり」の役割についても触れていきますので、ぜひ最後までお読みください。
2. 「おこぞり」の歴史的背景と起源
「おこぞり」という儀式は、仏教が生まれた古代インドにその源流を見ることができます。仏教の開祖であるお釈迦様(ゴータマ・シッダールタ)が悟りを開くために出家し、自ら頭髪を剃り落としたことが、この儀式の精神的な起源とされています。これは、世俗的な欲望や執着を断ち切り、仏道に専念するという決意の表れでした。
日本に仏教が伝来して以降、「おこぞり」は仏教徒となるための重要な儀式として位置づけられてきました。当初は僧侶になるための出家得度(しゅっけとくど)の儀式の一部として、厳格な戒律のもとで行われていました。髪を剃る「剃髪(ていはつ)」は、世俗との縁を断ち切り、仏の教えに従う者となる象徴的な行為だったのです。
時代が下るにつれて、宗派によっては出家しない一般の人々が仏道に帰依するための儀式としても広まっていきました。特に、浄土真宗のように在家中心の教えを説く宗派では、出家を伴わない形で「おこぞり」の精神を受け継ぐ儀式が発展しました。このように、「おこぞり」は仏教の発展とともに多様な形を取りながら、仏への帰依と信仰の表明という本質的な意味合いを現代まで伝えています。
3. 「おこぞり」の具体的な儀式の内容と手順
「おこぞり」は、仏門に入り仏弟子となることを誓う大切な儀式です。宗派によって細かな違いはありますが、ここでは一般的な儀式の流れと、その中でも特に象徴的な意味を持つ「剃髪(ていはつ)」と「三帰依文(さんきえもん)」について詳しく解説します。
3-1. 剃髪(ていはつ)とは?
剃髪とは、その名の通り髪を剃り落とす行為を指します。仏教において、これは俗世との縁を断ち切り、仏道に専念する決意を象徴する重要な儀式です。髪は煩悩や執着の象徴とされ、それを剃り落とすことで清らかな心で仏の教えに向き合う姿勢を示します。
ただし、現代の「おこぞり」では、実際に全ての髪を剃るのではなく、象徴的に一部の髪に鋏を入れる、あるいは全く剃髪を行わない宗派も多く存在します。これは、形式よりも「仏門に入り、教えを学ぶ」という本質的な意味合いを重視する現代的な解釈によるものです。
3-2. 三帰依文(さんきえもん)
三帰依文(さんきえもん)とは、仏教徒が仏(ブッダ)、法(ダルマ=教え)、僧(サンガ=教団)の三宝に帰依することを誓う重要な誓いの言葉です。「おこぞり」の儀式では、この三帰依文を唱えることで、正式に仏弟子となり、仏の教えに従って生きることを誓います。
具体的な文言は宗派によって多少異なりますが、「仏に帰依します、法に帰依します、僧に帰依します」という内容が核となります。これを唱えることは、自らの人生を仏の教えに委ね、精神的な拠り所を見出すことを意味する、非常に神聖な行為です。
「おこぞり」が持つ宗教的な意味合い
「おこぞり」という儀式は、単なる形式的なものではなく、深い宗教的な意味合いを持っています。この儀式を通じて、参加者は仏教の世界に深く関わり、自身の信仰を表明する重要な転機となります。ここでは、「仏門への帰依」と「仏弟子となる」という二つの側面から、その意味合いを解説していきます。
仏門への帰依
「おこぞり」は、仏教の教えや世界に身を捧げる「仏門への帰依(きえ)」を誓う儀式です。帰依とは、仏・法・僧の三宝(さんぼう)に心から従い、その導きを求めることを意味します。具体的には、仏様(釈迦牟尼仏など)、お経(仏の教え)、そしてお坊さん(仏の教えを実践し伝える人々)への深い信頼と尊敬を表し、その教えに従って生きていく決意を固めるものです。この誓いは、人生の指針を仏教に見出し、精神的な安定と成長を求める心の表れと言えるでしょう。
仏弟子となる
「おこぞり」は、正式に仏教徒、すなわち「仏弟子(ぶつでし)」となるためのプロセスでもあります。仏弟子とは、仏様の教えを学び、実践する者のことです。この儀式を受けることは、これまでの自分の生き方から一歩踏み出し、仏道を歩むことを公に表明する決意となります。単に知識として仏教を学ぶだけでなく、自らの生活の中で教えを実践し、心の平安や悟りを目指していく、という強い意志が込められているのです。
5. 「おこぞり」と関連する用語
「おこぞり」という言葉を理解する上で、いくつか関連する用語があります。これらの言葉もまた、仏教の教えや儀式に深く関わるものであり、意味を知ることで「おこぞり」への理解がさらに深まります。ここでは、「帰敬式」「法名」「三帰依文」について、それぞれ詳しく解説していきます。
5-1. 帰敬式とは?
「おこぞり」とよく似た言葉として「帰敬式(ききょうしき)」があります。特に浄土真宗で用いられることが多い儀式で、仏教徒として生きることを誓い、仏・法・僧の三宝(さんぼう)に帰依する(よりどころとする)ことを表明するものです。
帰敬式は、仏様の教えを信じ、その道を歩むことを誓うための儀式であり、多くの場合、僧侶から「おかみそり」と呼ばれる儀式を受け、法名を授かります。この「おかみそり」が、髪を剃る仕草をするだけで実際に剃髪しないため、「おこぞり」と混同されやすいのです。しかし、帰敬式はあくまで在家信者が仏教徒として生きる決意を新たにする儀式であり、出家を意味する「おこぞり」とは本質的に異なります。
「おこぞり」と「帰敬式」の主な違い
| 特徴 | おこぞり | 帰敬式 |
|---|---|---|
| 目的 | 出家し、僧侶となるための儀式 | 在家信者が仏教徒としての誓いを立てる儀式 |
| 剃髪 | 実際に髪を剃る場合が多い(宗派による) | 剃髪の仕草のみで、実際には剃らないことが多い |
| 身分 | 僧侶(出家者)となる | 在家信者のまま |
| 法名 | 授与される | 授与される |
| 主な宗派 | 各宗派(出家を伴う場合) | 浄土真宗など(在家信者向け) |
5-2. 法名とは?
「法名(ほうみょう)」とは、仏教徒として仏の教えの道を歩むことを誓った人に授けられる名前のことです。「おこぞり」や「帰敬式」といった儀式を受ける際に、僧侶から授けられます。
この法名は、仏門に入った証であり、俗世での名前とは異なる、仏縁を結んだ新しい名前として生涯大切にされます。特に浄土真宗では、亡くなった後に付けられる「戒名」とは異なり、生きているうちに授かる名前として重要視されています。法名には、その人の信仰の証や、仏様との縁を示す意味が込められており、仏教徒としてのアイデンティティを形成する大切な要素となります。
5-3. 三帰依文とは?
「三帰依文(さんきえもん)」とは、「仏(ほとけ)」「法(のり)」「僧(そう)」の三宝に帰依する(よりどころとする)ことを誓う、仏教徒にとって最も基本的な誓いの言葉です。
具体的には、「仏に帰依します」「法に帰依します」「僧に帰依します」という内容を唱えます。これは、仏教徒として生きる上で、仏様(悟りを開いた人)を人生の師とし、法(仏様の教え)を指針とし、僧(教えを伝える人々の集まり)を支えとする、という決意を表しています。「おこぞり」や「帰敬式」の儀式において、この三帰依文を唱えることは、仏教徒としての道を歩むことを明確にする重要な意味を持つのです。
宗派による「おこぞり」の違い
「おこぞり」は、仏教における大切な儀式ですが、その形態や意味合いは宗派によって異なる場合があります。ここでは、特に浄土真宗における「おこぞり」の特徴と、その他の宗派との違いについて見ていきましょう。
浄土真宗の場合
浄土真宗では、「おこぞり」という言葉は一般的に用いられず、「帰敬式(ききょうしき)」と呼ばれる儀式がこれに相当します。帰敬式は、阿弥陀如来の教えに帰依し、仏弟子となることを誓う大切な儀式です。
この儀式では、剃髪は行われません。代わりに、参加者は「おかみそり」と呼ばれる儀式を受けます。これは、頭にカミソリを当てる所作をすることで、仏門に入る決意を示す象徴的な行為です。実際に髪を剃るわけではなく、過去のしがらみを断ち切り、新たな出発をするという精神的な意味合いが込められています。
また、帰敬式を受けることで、仏弟子としての名前である「法名(ほうみょう)」が授与されます。法名は、故人だけでなく生前に授かることもでき、浄土真宗の門徒として生きていく上での大切な証となります。
その他の宗派の場合
浄土真宗以外の宗派では、「おこぞり」やそれに類する儀式の捉え方が異なります。例えば、禅宗や天台宗など、一部の宗派では出家を伴う剃髪が実際に行われることがあります。これは、俗世との縁を断ち切り、修行に専念するという強い決意の表れです。
また、宗派によっては、在家信者向けの帰依の儀式として、剃髪を伴わない形式の「おかみそり」や「授戒会(じゅかいえ)」などが行われることもあります。これらの儀式は、仏の教えを受け入れ、戒律を守り、仏道に精進することを誓うもので、仏弟子としての自覚を深める機会となります。
このように、「おこぞり」という言葉自体は特定の宗派で使われることは少ないものの、その根底にある仏門への帰依や仏弟子となるという精神は、様々な形で各宗派の儀式に受け継がれていると言えるでしょう。
「おこぞり」を受けるには?
「おこぞり」は、仏道への一歩を踏み出す大切な儀式です。もしあなたがこの儀式に興味を持ち、実際に受けることを検討しているのであれば、どのような方法で進めれば良いのか、何が必要なのか、そしてどのような点に注意すべきかを知っておくことが大切です。ここでは、その具体的なプロセスについて詳しく解説します。
受ける方法
「おこぞり」を受けることを決めたら、まずはご自身の宗派のお寺や、関心のある宗派の寺院に相談することから始めましょう。多くの寺院では、一般の方々が仏縁を結ぶための機会を提供しています。
具体的な手順としては、まず電話やWebサイトを通じて、儀式について問い合わせてみてください。その際、「おこぞり」を受けたい旨を伝え、儀式の開催時期や申し込み方法、費用などについて尋ねると良いでしょう。寺院によっては、事前に僧侶との面談が必要となる場合もあります。これは、儀式の意味や心構えについて理解を深めるための大切な機会となりますので、疑問に思うことや不安な点があれば、遠慮なく相談しましょう。
必要なもの
「おこぞり」を受ける際に、一般的に準備が必要となるものは以下の通りです。宗派や寺院によって異なる場合もありますので、事前に確認するようにしてください。
- 服装: 儀式にふさわしい、清潔感のある落ち着いた服装が求められます。普段着ではなく、少し改まった服装を選ぶのが良いでしょう。
- 数珠: 仏教徒としての信仰の証である数珠を持参します。もし持っていない場合は、寺院で購入できることもあります。
- 志納金(お布施): 儀式にかかる費用や、寺院への感謝の気持ちとして志納金をお渡しします。金額は宗派や寺院によって異なりますので、事前に確認するか、相場を調べて用意しておくと安心です。
- 筆記用具: 法名などを控える際に必要となる場合があります。
- その他: 剃髪が行われる場合は、それに伴う準備(タオルなど)が必要になることもあります。
注意点
「おこぞり」は、仏道に入るための大切な儀式です。心穏やかに、真摯な気持ちで臨むことが何よりも重要になります。
儀式を受けるにあたっては、まずその宗派の教えや儀式の意味について、ある程度の理解を深めておくことをおすすめします。事前に寺院のWebサイトを読んだり、関連書籍を読んだりすることで、より深い心構えで臨めるでしょう。また、儀式中は僧侶の指示に従い、静粛に、そして敬虔な態度で参加することが求められます。携帯電話の電源を切るなど、周囲への配慮も忘れないようにしましょう。この儀式は、仏縁を結び、新たな人生の指針を見つけるための貴重な機会となりますので、心を落ち着けて、その瞬間を大切にしてください。
現代社会における「おこぞり」の意義と役割
現代社会において「おこぞり」は、単なる伝統的な儀式としてだけでなく、個人の精神的な成長や自己探求の重要な機会として再評価されています。情報過多で変化の激しい現代において、多くの人々が心の拠り所や生きる意味を求めています。そのような中で、「おこぞり」は以下のような意義と役割を担っています。
第一に、自己を見つめ直す機会です。儀式を通じて、参加者は自身の人生や価値観について深く内省する時間を得ます。日々の喧騒から離れ、仏の教えに触れることで、心の平穏を取り戻し、新たな視点を得ることができます。
第二に、精神的な区切りや節目としての役割です。人生の転機や大きな出来事を経験した際に、「おこぞり」を受けることで、過去を清算し、新たな気持ちで未来へ進むための精神的な区切りとすることができます。これは、結婚や出産、あるいは死別といったライフイベントにおいて、特に強い意味を持つでしょう。
第三に、他者とのつながりや共感を生み出す場でもあります。同じ目的を持つ人々が集まり、共に儀式を経験することで、連帯感が生まれます。また、法名を通じて仏弟子としての自覚を持ち、仏教徒としてのコミュニティに属することで、精神的な支えを得ることもできます。
このように、現代における「おこぞり」は、個人の内面的な成長を促し、人生を豊かにするための重要な役割を果たしていると言えるでしょう。
まとめ
この記事では、宗教における「おこぞり」とは何か、その意味や歴史、具体的な儀式の内容、そして現代社会における意義について詳しく解説してきました。
「おこぞり」は、単なる髪を剃る行為ではなく、仏門への帰依を誓い、仏弟子として新たな人生を歩むことを象徴する大切な儀式です。剃髪や三帰依文を通じて、私たちは自身の心を見つめ直し、仏の教えに深く向き合う機会を得ることができます。
また、浄土真宗における「おかみそり」のように、宗派によって儀式の呼び方や内容に違いがあることもご紹介しました。しかし、どの宗派においても、その根底には「仏の道を歩む」という共通の願いが込められています。
現代社会において、「おこぞり」は必ずしも出家を意味するものではなく、人生の節目に際して精神的な支えを求める人々にとって、心の拠り所となる大切な意味を持ちます。自身の生き方を見つめ直し、心の平安を求めるきっかけとして、この古くからの儀式が持つ意味を理解することは、私たち自身の人生を豊かにすることにも繋がるでしょう。
この記事が、「おこぞり」という言葉を通して、仏教や宗教への理解を深め、あなたの人生における心の光を見つける一助となれば幸いです。
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