近年、葬儀の種類が多様化しています。

 

従来は一般葬が当たり前でした。しかし、時代の変化とともに家族葬や一日葬、直葬などさまざまな葬儀のかたちが広がり、故人や遺族の意向に沿った葬儀の形式を選べるようになりました。

 

そこで今回は、新たな葬儀形式の種類と特徴、葬儀の形が多様化している理由などを解説します。

一般的になりつつあるお葬式の形式

これまで、親族や友人、職場の人が集まり、通夜・葬式・告別式・火葬が行われる一般葬が当たり前でしたが、近年は家族葬や一日葬など、新たな形式のお葬式が一般的になりつつあります。

そこでまずは、一般的になりつつあるお葬式の形式を5種類ご紹介します。

家族葬

家族葬とは、一般葬とは違い参列者を限定して行われる葬儀のことです。

 

家族葬という名前の通り、参列者が家族や親戚だけに限定される場合もあれば、故人ととくに親しかった友人も参列することがあります。人数は葬式ごとに異なりますが、1人〜30人程度であることがほとんどです。

 

参列者が少ない家族葬は、遺族が参列者のおもてなしに追われることがなく、ゆっくりと故人とお別れの時間を過ごせる点が人気の理由の一つです。

一日葬

一日葬とは、その名の通り葬式を一日で完結させる葬儀形式です。

 

通常、葬儀は通夜をした後、翌日に葬式・告別式・火葬が行われます。しかし、一日葬は通夜を行わず、葬式と告別式、火葬のみを行うため一日で完結します。

 

一日で完結するという特徴から、葬儀費用を安く抑えられたり、遺族の負担が少ないというメリットがある一方で、通夜を行わないため平日に執り行う場合は参列者が都合を合わせにくいというデメリットもあります。

自宅葬

自宅葬とは故人が住み慣れた自宅で行う葬儀形式です。

 

自宅葬は故人が慣れ親しんだ場所でお別れの時間を過ごすことができ、遺族の金銭負担も少ないという特徴があります。

 

また、一戸建ての住宅だけではなく、管理者の許可が下りればマンションや集合住宅でも自宅葬を執り行えます。ただし、自宅葬は周囲への配慮が必要だったり、駐車場の確保や準備及び片付けの手間がかかるなどの注意点があります。

直葬

直葬とは、葬儀をせずに火葬のみを行う葬儀形式です。

「自分の死後に迷惑をかけたくない」という故人の意思を尊重できることから、近年とくに増えている葬儀形式です。

 

通夜や葬式、告別式を行わない分、時間や費用を最小限に抑えられます。基本的に、参列者は親族のみですが、火葬場に僧侶をお呼びして読経していただくことも可能です。

ただし、直葬は参列者が限られるため、故人と直接お別れしたくてもできない人が生じたり、火葬後に弔問客の対応に追われたりするなどのデメリットもあります。

社葬

社葬とは、会社の社長や役員が亡くなった際に、その会社が主催で行う葬儀形式です。会社が主催となるため参列者の人数も多く、他の葬儀形式よりも準備に時間がかかるため、1〜2ヶ月後に行われることもあります。

 

なお、社葬と混同されがちな葬儀形式として「団体葬」がありますが、団体葬は企業以外の団体が主催して行われる葬儀のため社葬とは異なります。

多様化が進むお葬式

お葬式の形は年々多様化しており、上記で紹介した葬儀形式以外にも新たなお葬式が増えています。

 

ここからは、まだ知名度は低いものの新たに注目され始めた葬儀形式を5種類ご紹介します。

生前葬

生前葬とは、生きている間に行う葬儀のことです。

 

本来、葬儀は亡くなった故人を偲んで行われる儀式でしたが、近年は自分の希望や意思を実現するために生きているうちに葬儀を行いたいと考える人が増えています。そのため、生前葬では親しかった人やお世話になった人に参列してもらい、自らの言葉で感謝を伝えてお別れの挨拶をするという形式が一般的です。

 

このように、生前葬はあくまでも自らの意思で行う葬儀であり、他人が主催して行うことはありません。

自由葬

自由葬とは、その名の通り自由な形式で行う葬儀形式です。

 

従来の葬儀では、信仰している宗教に応じた葬儀形式を行うことが一般的でした。しかし、自由葬では宗教的な儀式を取り入れることはなく、昔からのしきたりに捉われない自由な形式で葬儀を行えます。

そのため、故人や遺族の意思を尊重した葬儀を行いやすいという特徴があります。

音楽葬

宗教的な要素を取り入れない葬儀形式が増えるなか、新たな葬儀形式として注目を集めている葬儀が音楽葬です。

 

音楽葬とは、葬儀会場で故人が生前に好きだった音楽を流したり、オーケストラやバンドを呼んで生演奏してもらう葬儀形式です。故人が好きだった音楽や故人との思い出がある音楽を流すことで、より故人との思い出を振り返りやすく心に残るお葬式にできるというメリットがあります。

 

しかし、まだまだ知名度の低い葬儀形式であるため、昔からのしきたりを重んじる人からは理解が得られにくいというデメリットもあります。

お坊さんのいないお葬式

「お坊さんのいないお葬式」は、ナインアンドパートナーズ株式会社が提供しているサービスです。

 

これまでの葬儀は宗教に倣って行われており、日本の約8割は仏教に倣った葬儀でした。仏教では、僧侶が読経をし、お焼香をして故人を偲ぶという流れで葬儀が進められます。

しかし、「お坊さんのいないお葬式」は宗教儀式に捉われず、参列者の複数名が「想送証明書」にサインをして故人を送り出す葬儀形式です。そのため、僧侶を呼ぶことはなく故人の人柄や個性に合わせて葬儀をプロデュースできます。

宇宙葬

宇宙葬とは、故人の遺骨や遺灰をカプセルに入れて打ち上げ、宇宙空間へ散骨させるサービスです。

1997年にアメリカで始まった散骨方法で、日本では宇宙への散骨を希望する場合、海外に依頼する必要がありました。しかし、近年の葬儀の多様化にともない宇宙葬に対応する葬儀社が増え始め、現在では日本国内でも依頼可能になっています。

 

宇宙葬には、月に打ち上げる「月面供養」、人工衛星に遺骨や遺灰を乗せて打ち上げる「流れ星供養」、風船に入れて空へ飛ばす「バルーン葬」の3種類があります。

葬儀の形式が増えた理由

近年、葬儀形式が多様化している背景には、葬儀に対する価値観の変化や喪主の高齢化、人間関係の希薄化があります。ここからは、葬儀の形式が増えた理由について解説します。

葬儀に対する価値観の変化

1つ目の理由は、葬儀に対する価値観の変化です。

 

葬儀に費用をかけたくないという遺族の考えや、金銭面・心身ともに負担をかけたくないという故人が増えたことにより、葬儀形式の簡素化が進みました。

また、しきたりにこだわりたくないという考えも広がっており、自由な形式で故人を送り出したいという人が増えているという点も葬儀形式の多様化につながっています。

喪主の高齢化

二つ目の理由は、喪主の高齢化です。

 

近年、日本は高齢化が進んでおり、喪主はもちろん親族などの参列者も高齢者ばかりという葬式も増えました。それにともない、高齢者にとって負担の大きい従来の葬儀形式ではなく、一日葬や直葬などの簡素化された葬儀形式を望む声が増えています。

人間関係の希薄化

三つ目の理由は、人間関係の希薄化です。

 

若者には個人のライフスタイルを尊重する人が増加しています。また、高齢者に関しても、付き合いのある人が徐々に減っていき、参列者が少ないというケースも少なくありません。そのため、一般葬ではなく家族葬などの、規模を縮小した葬儀形式が選ばれるようになっています。

今一度「別れのかたち」について家族と話し合ってみましょう

ここまでご紹介した通り、現在は葬儀形式が多様化しています。

葬儀は旅立たれる故人を弔い偲ぶことはもちろん、残されるご遺族が故人をお見送りをして心の整理をつけるためのものでもあります。

葬儀に関する悔いを残さないためにも、生きているうちに価値観や人間関係などを考慮し、希望する葬儀形式についてご家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。

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